日本酒地理的表示 GI佐賀 が指定されました。

GI佐賀

GI佐賀シンボルマーク

 

GI佐賀マークは公募による審査のの結果、10月1日 日本酒の日に発表されました。

 

酒質の特性

ふくよかな米の旨みを多く残す、口当たりはまろやかで、口内全体に米特有の甘味の広がりが感じられる芳醇な酒です。吟醸酒、純米酒や本醸造酒といった特定名称酒は、確かな旨みを感じることができる芳醇旨口な酒です。
このような佐賀の清酒は、甘味と旨みが豊かな醤油による甘辛い味付けの料理も多い九州の、比較的味の濃い料理とともに味わう食中酒として良く調和します。

普通酒については、甘辛度※が0を超えること。
※:甘辛度=193593/(1443+日本酒度)-1.16×酸度-132.57

気候風土 

佐賀県は九州の北西部に位置し、北側に玄界灘、南側に有明海と2つの海に接しています。背振山地の南側から有明海にかけては、筑後川や嘉瀬川等がもたらす土砂の堆積により形成された広大で、平坦な低地である佐賀平野が広がっています。また、年間を通じて温暖な気候にも恵まれており、水路によって細部まで導かれた水資源によって多くの水田が造成され、古くから九州でも有数の穀倉地帯として活用されてきました。 背振山地や多良岳等からの伏流水も豊富であり、古くから酒造りを行いやすい環境にあったといえます。

佐賀バルーンフェスタ_山王静子_秋空に舞う

佐賀市観光協会H.P.より

歴史と人的要因 

佐賀における酒造りの歴史は古く、12世紀から13世紀頃の鎌倉時代に「肥前酒」の名称にて、当時の政府(鎌倉幕府)に酒を献上していたとの伝承も伝えられています。
特に清酒造りが盛んになったのは19世紀中頃(江戸時代末期)で、佐賀藩10代藩主となった鍋島直正公が、疲弊した藩の財政を立て直すため酒造りを奨励したことによるといわれており、潤沢にある米の特性を活かし、ふくよかな米の旨みを多く残すことを目指した酒造りをおこないました。
近年では佐賀県原産地呼称管理委員会によって、佐賀県産の原料と水を100%使用を要件として、味覚審査で味や香り・バランスに優れた清酒のみを合格とする「The SAGA 認定酒」の活動も行っています。

原料及び製法

米及び米こうじに国内産米のみを用いたものであること。ただし、「The SAGA 認定酒」を表示する場合は、米及び米こうじに産地の範囲内で収穫した米のみを用いたものでなければならない。水は産地の範囲内で採水した水のみを用いたものであること。

その他原料は、酒税法で認められた原料の内、麹を含む米の重量の100分の50を超えないアルコールのみ添加できる。

製法としては、上記の製造方法で清酒として産地の範囲で製造し、貯蔵、瓶詰めもこの範囲内で行うこととなっています

管理機関

GI佐賀管理委員会(佐賀県酒造組合内)
メールアドレス:info@sagasake.or.jp

 

地理的表示「佐賀」を使用するためには、これを使用する清酒の製造場から出荷するまでに、各規定について管理機関が作成する業務実施要領に基づいて確認を受けなければなりません。

地理的表示「佐賀」の使用と併せて「The SAGA 認定酒」を表示する場合は、業務実施要領に基づき表示することとする。

 

注記:以前より商標に「佐賀」を使用していた、「SAGA JAPAN」「チャレンジ ザ佐賀ん酒」「佐賀くらべ 本醸造」「佐賀メンブリュウ」「鍋島 さがの華」は、引き続きこの商標の使用が認められています。

注:「チャレンジ ザ」には、「CHALLENGE THE」の表示を含む。

(Text :  山路 日出夫)

 

 

この記事の筆者

日本ツーリズム運営局(オフィスイチヤマ)

日本ツーリズム運営局(オフィスイチヤマ)

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