都道府県単位初の日本酒地理的表示 GI山形
GI 山形
「GI山形」は、日本酒(清酒)として平成28年12月に、清酒として3例目の地理的表示(GI認証)を指定されました。そして、初めて県全体として日本酒の地理的表示「GI」認定が指定されました。
※マークは出羽花酒造(株)様H.P.より転載させて頂きました
酒質の特性
総じてやわらかくて透明感のある酒質であり、中でも純米酒や本醸造酒は酸味や旨味が調和した、ふくよかで巾のあるやわらかな味わいであり、また、純米吟醸酒や吟醸酒は、やわらかな口あたりと果実のような香りとの調和によって、更に透明感が感じられます。
気候風土
山形県は日本海式気候のため、冬には多くの積雪があり、これが酒造りに欠かせない連峰・山系特有の優良な地下水になります。その水質は酒造りに適した鉄分の少ない清冽な軟水で、これを仕込み水として使用することで「透明感のある」酒質を得ています。
また、山形県の冬は厳しく、これが酒造りにおける雑菌の繁殖抑制と低温長期発酵に適している為「吟醸造り」に最適な土地である。これと清冽な仕込み水により「やわらかな」酒質となります。
人的要因
山形県では、山形県工業技術センター及び山形県酒造組合(技術研究委員会)が中心となって、官民・地域が一体となった人材育成と醸造技術の向上に取組んでいます。
山形県は果実の特産地でもあり、清酒の果実の様な香りとして特産の、ふじリンゴ、メロンやラ・フランスといった果物の香りが調和したものが好まれる傾向から、吟醸酒を中心にした製造技術研究も行われてきました。
また昭和60年には、山形讃香審査会による平均合格率は3から4割という厳格な審査に合格した清酒のみを、統一ブランド「山形讃香」として商品化するなどにより、山形県全体として清酒の製造技術が底上げされ、山形らしい清酒の特性が形成されてきました。
原料及び製法
原料は米及び米麹に、国内産米のみを用い、水は山形県内で採水した水のみを用いたものであること。アルコール添加を行う場合は麹を含む米の重量の100分の50を超えない事。製法としては、山形県内おいて清酒として製造されたもので、製造工程及び貯蔵、容器詰めは山形県内で行う事となっています。
管理機関
山形県酒造協同組合
注記:以前より商標に「山形」を使用していた、「山形の地酒 清酒ん時代」「山形の地酒 出羽の四季辛口」
「山形の地酒 鶴寿千歳」は引き続きこの商標の使用が認められています。
(Text : 山路 日出夫)
この記事の筆者

日本ツーリズム運営局(オフィスイチヤマ)
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