酒蔵見学を楽しむためのマナー

楽しい酒蔵見学にするために気をつけるべき事をまとめました

蔵元さんを訪ねると、酒蔵見学ができることがあります。一般には見学コースが設定されていて自由に見学するか、蔵の方から説明を聞きながら見学コースを廻る事が多いです。しかし、中には蔵の中をそのまま案内して下さる事があります。
せっかく蔵元さんに蔵の中を案内してもらえることになったのに、これを守らないと、楽しいはずの酒蔵見学が台無しになってしまう事も! そんなことにならない様に気をつけておきたい事を10か条にまとめました。日本酒セミナーなどに参加する際にも求められる事ですので、参考にしてください。

 

【その一】

日本酒の香りはデリケートです。強い香りの整髪料や香水などをつけていると、せっかくのお酒の香りを感じることが出来ません。
蔵元さんによっては、匂いが移るのを嫌って蔵への立ち入りを断られるかもしれません。

十ヶ条その1

 

【その二】

日本酒造りに納豆は厳禁です。それは納豆菌がとても強い菌のために、麹をダメにしてしまうからです。また、ヨーグルトなど乳酸菌もお酒造りに使う乳酸菌に影響が出る可能性があるので控えましょう。蔵元さんによっては柑橘類なども嫌うことがあります。

十ヶ条その2

 

【その三】

日本酒の蔵のなかには、見たことのない道具など珍しいものが沢山あります。でもこれらはお酒という食品を造る道具なので衛生面からも触ったりしない様にしましょう。
酒蔵はプロの職人が働く食品工場ですから、知識のない人が近づくと危険な場所もありますので、みだりに設備に立ち入ったりしては危険です。興味のある道具や設備があったら、遠慮せずに案内してくださっている蔵の方に尋ねましょう。

十ヶ条その3

 

【その四】

当たり前のことですが、一杯でも試飲してしまうと酒気帯びになってしまいますよね。車で訪れた時はハンドルキーパーを決めて、決して酒気帯びや酒酔い運転などしない様に。

十ヶ条その4

 

【その五】

酒蔵はプロの職人が働く食品工場ですから、当然安全のために守るべきルールがあります。大方の酒蔵は古くから使っている設備を現代流に改良して使用していますので、足元などにホースが這っていたりと、一般の人が自由気ままに行動すると危険です。また発酵タンクの中には酵母菌が発酵でつくった二酸化炭素が充満しています。もし誤って落ちでもしたら、間違いなく窒息死してしまいます。自身の安全のために、必ず蔵の方の指示を守りましょう。

十ヶ条その5

 

【その六】

日本酒造りは、乳酸菌や酵母菌、麹菌といった微生物を利用して行なっています。特に酵母菌は微生物の中でも特に弱い生き物なので、外部から強い微生物などを持ち込まれてしまうと最悪の場合お酒が腐ってしまう事もあります。ですから、醸造している蔵の中に入る時には必ず手洗いをします。また蔵の方の指示に従って、履き物も履き替えたり消毒するなどして蔵に入ります。その蔵の設備や造りの状況にもよりますが、白衣に着替えたり、ヘアキャップを着用する事もあります。

十ヶ条その6

 

【その七】

日本酒造りは温度の管理が大変シビアです。ですから麹室などは造りの時期には通常、蔵の人以外入る事は出来ません。また、洗米の工程も秒単位でお米に水を吸わせる時間管理を行なっていますので、作業の邪魔になりますから勝手に作業現場に入るようなな事はしないようにしましょう。

十ヶ条その7

 

【その八】

酒蔵の中では土足厳禁の場所があります。その様なところでは履物を脱ぐ必要がありますから、酒蔵見学に訪れる際には、脱ぎ履きし良い履物が望ましいです。
また、仕込タンクの周辺は足場が悪い事が多いので、ハイヒールや底の厚い靴、サンダルなどは危険なので履いていかない様にしましょう。

十ヶ条その8

 

【その九】

蔵元さんによっては、写真撮影禁止の場所がある事もあります。見学前に、写真撮影して良いかどうかを案内してくださっている蔵の方に確認しておきましょう。

十ヶ条その9

 

【その十】

酒蔵の見学は無料でできる事が多く、有料の場合でもお土産がついてりする事がほとんどです。それは、蔵元さんは、酒蔵の見学で収益を上げようとは考えておらず、自分たちのお酒をよく理解してほしいから時間を割いて案内してくださいます。せっかくの機会ですから、色々質問をして教えてもらいましょう。

十ヶ条その10

 

※ 酒蔵見学ができるかどうかは蔵元さんによりますので、当サイトの各蔵元さんの紹介ページに、酒蔵見学の可否や、問い合わせ先が紹介してありますので、ぜひ調べてみてください。

 

この記事の筆者

日本ツーリズム運営局(オフィスイチヤマ)

日本ツーリズム運営局(オフィスイチヤマ)

日本ツーリズムは日本酒に対する潜在的な需要を発掘すると共に、日本各地の蔵元さんとユーザーをつなぎ、日本酒で地方を元気に、そして日本を元気にして行くと共に、世界へ日本酒の魅力を発信していくことを目指して行きます。
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